【調査】20代の約半数が「貯金額100万円以下」 毎月の平均貯金額が最も高かった年齢層は?
貯金アプリ「finbee(フィンビー」を開発・運営するネストエッグ(東京都千代田区)は、「貯金・お金」に関する調査を実施した。その結果、20代の約半数が貯金額100万円以下であることが分かった。
【データを見る】世代別の貯金額の推移、月収比較、毎月の貯金金額など
世代別の貯金額を2021年と22年で比較すると、20代は100万円以下が9ポイント増加(38%→47%)し、300万円以上が4ポイント(39%→35%)減少した。20代の約半数が100万円未満の貯金額にとどまり、300万円以上の貯金額が減少していることからも、物価高などの影響により若年層の間で貯金に回せる額が減っていることがうかがえる。
一方、40~60代は300万円以上の貯金額割合が増加し、特に50代の500万~1000万円は大きく増加した(8ポイント増の20%)。
貯金目的を聞くと、全体で「生活費」「資産運用」が3ポイント増加し、「旅行」「住宅購入」が2ポイント減少。「資産運用」は全世代で増加した。収入が伸び悩む中、資産を増やすことへの関心の高さがうかがえる。特に30代、50代は約2倍となった。
20代は「旅行」が最も減少(6ポイント減)し、30代以外は全世代で減少していることから、同社は「旅行需要の本格回復まではまだ時間がかかる」と分析する。
●月の平均貯金額は、21年に比べて「2万円以上」減少
貯金方法については「銀行の自動積立・定期預金」(30.1%)が最も多く、「口座移し替え」(19.9%)、「投資運用」(18.8%)と続いた。
目標金額を達成するための貯金ルールを聞いたところ、「先取り貯金」「500円玉貯金」「不用品を処分する」が全世代で人気となった。世代別で見ると、30~40代は「不用品を処分する」が「500円玉貯金」を上回っており、フリマアプリの普及などリユース市場の拡大が見てとれる。
また30代は、「推し貯金」「歩数貯金」「365日貯金」「カレンダーの数字貯金」といった、エンタメ性があり、自分の趣味・嗜好に合わせたルールでコツコツ行う貯金をしている人が多いことが分かった。
月収と項目別費用について尋ねると、全体で平均月収が2万4765円減少していることが分かった。世代別で見ると、3世代(30代~50代)で減少し、2世代(20代、60代)は上昇した。月ごとの平均貯金額は2万8076円で、21年度(4万3252円)と比較して減少した。
●支出が減った項目の上位に「旅行」「外食」「交際」「被服」
物価高が強まった22年と、21年を比較して支出が増えた項目を聞いたところ、全世代共通で、1位が「食費」(51.9%)、2位が「水道光熱費」(41.0%)という結果に。一方、支出が減った項目については、ランキング上位に「旅行」「外食」「交際」「被服」などがランクインし、外出や人との交流を控えている様子が反映される結果となった。
20代、30代では支出が減った項目トップ5に「貯金」がランクイン。値上げ・物価高の影響から家計支出が多くなり、若年層において貯金に回す余裕がない傾向が出ていることが見てとれる。
今後、増やしたい項目としては、現役世代(20~50代)全てで「貯金」が1位となり、また「旅行」が3位以内にランクインした。時流的にも家計的にも我慢が続く中、「旅行」への意欲は高いことがうかがえる。
●約4割が「将来重視派」の結果に 物価高による支出増加が影響
お金に関する価値観を聞いた。その結果、全体では「将来重視派」(39.7%)が最多となった。次いで「どちらでもない」(35.2%)が多く、世代別では50代、60代を除く年代で同様の結果となった。
21年時は「どちらでもない」が最多だったため、物価高の影響で家計支出が多くなり「今を楽しむことを我慢しても、将来のために貯金する」意識が強まっていることが見てとれる。
貯金を増やすために行っていることを尋ねると、現役世代(20~50代)ではポイ活がお金を増やす手段として定番化しており、特に30代は半数以上の54%が行っていた。また30代以上では「衝動買いを抑える」人が4割以上いた。
キャッシュレス決済の利用率は全年代で約3割だが、一番利用率が低かったのはデジタルネイティブ世代の20代であることも分かった。
今回の調査は、1000人を対象にインターネットで実施した。調査期間は、9月27~29日。

(出典 news.nicovideo.jp)
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